高校の時、鴨長明の方丈記を読んで、その冒頭の部分がとても好きだった。「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。」
以前にも書いたかも知れないけれど、高校二年生の時に父が死んで、当時の私はこの仏教的な思想に捕らわれていて、前向きに幸せを考えることはできなかった。
でも、大学へ行きとても仲のいい友人(ほとんどが女子だった)ができて、人生は楽しく素晴らしいものだと思った。
その後、色々あって、教会へ行き、クリスチャンとなり、今は牧師をしている。
私は死んでも天国へ行き、そこには多くの先に行った大好きな人たち(父も母も叔母も、そして多くの兄弟姉妹たち)が待っている。
川を流れる木の葉は美しい。「うたかた」ではないけれど、ツラいことや苦しいことがあっても、人生は儚くもなければ、虚しくもなく、「無」ではない。
神の名は「有」である。そして、「愛の神」だ。
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