三十石船の走る宇治川派流に久しぶりに出かけた。夏の暑さも少し収まって、秋色をわずかに感じる季節にようやくなったのかと思った。
川沿いの道を歩いて写真を撮っていると、急に目の前に座って、ピンセットを取り出して、草の中から白い物を摘まみ上げた。不思議に思って見ていると、それをシャーレの中に入れた。
「それは何ですか?」思わず訊ねてしまった。
すると、「蟻を調べてて…」と言って見せてくださった。
そう言えば、自治会の役員をしていた時に、「アルゼンチン蟻」の問題を聞いていた。そんな話をすると、確かにアルゼンチン蟻の調査をしているとのことだった。私にはもう五、六年前の話のように思ったけれど、今も継続して調査をしてくれている人がいることを知って、本当に感謝な思いがわいた。
この宇治川派流では、季節の良い時にはシートを敷いて、パーティをしている人もいる。アルゼンチン蟻に噛まれたら、大変な事だろう。
観光を守る、環境を守る、安全を守る等などは、本当に地道な働きだと思った。ここでは月に一度だけれど、宇治川の本流の方では、週に一度なのだそうだ。
今、派流にはアルゼンチン蟻は殆どいないそうで、安心して、観光が楽しめる。
ありがとうございます。
追伸:この方の腕と手のあまりにも美しいことに、実は一番感動していたのです。
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