冬のソナタ

BSテレ東で、「冬のソナタ」を再放送している。チャンネルを変える途中で引っかかってしまった。見てはいけないドラマの一つだったのに。
恋愛ドラマは心をかき乱してしまい、冷静を失わせる。年のせいか涙腺が緩み、情けない。
でも、人が人を思う気持ち、誰かと一緒にいたいと思う気持ち。単純にその人のことが好きだと思う気持ち。その気持ちの出どころというのか、発信元というのか、根拠というのか…。わからない。
どうして、その人のことを好きになったのか。
美術をやっていて、気が付いたことがある。みんながみんな同じものを「美しい」と思っているのではないということ。時代や文化や国や民族で、美しさは違う。当然個人個人でバラバラだ。
同じ女性を見ても、同じように美しいと思うわけではない。同じ男性を見ても同じようにカッコイイと思うわけでもない。本当は人それぞれに自分の好きな所、形、色等など別々だ。それなのに、「流行」を作って人の思いを曲げて、みんなが同じものを好きにさせる。その方が、ものをつくり販売する側には、簡単だから。
でも、心の一番深いところから、うずくような、泣きたくなるような、切実な思いで、誰かを好きになり、その思いに振り回される。失恋をし、絶望し、死にたくなる。勿論うまく通じ合った時は天にも昇るような思いになる。
だから、どんなに辛いく苦しくても、人を好きになることは尊いと思う。だから、そのコントロールを正しく、厳しくしなければならない。誰かを心から愛したのなら、決して、その人を傷つけてはならないと思う。自戒を込めて。