敷島と秋津のこの場面のやり取りは、本当に心に沁みました。「なんでこんなことになる前に、典ちゃん(浜辺美波♡)を嫁にしてやらなかったんだよ。」という秋津の言葉は、みんなそう思っていた言葉だったのだと思います。そして、それに対する敷島の「俺の戦争がまだ終わってないんです」という答えもそうなのだと思えるものでした。
私の子どもの頃にいた戦争体験者たちは、日本は戦争で絶対に勝てると思って、まさに命がけで国家に身を献げていました。その戦争が突然終わり、敗戦であったことを知らされます。大本営の発表はウソばかりて、国民は日本は勝っていると思い続けていたと話してくれました。
戦後になって、「なぜ、負けたのだ。」「何で生きているのに、戦わないんだ。」「よく恥ずかしくもなく生きて帰って来たよな。」等など、罵声を浴びたり、非難されたそうです。
PTSDのような、戦争による心的障害など誰も考えてくれず、一人で苦しみ続けていたようです。私の伯父も何十年経っても、夜中に魘されていたと伯母は話していました。
命がけて戦い、何人もの人を殺して来て、「戦争は負けた」「日本は戦争犯罪者だ」と言われて、正気で生きていけるはずもなく、周りで死んでいった同士たちに会わせる顔もないと思っていたそうです。
ゴジラと戦うことで、戦争が終わるはずはないでしょう。でも、そのやるせない気持ちを持って行くところはありません。
でも、その思いを戦後復興に心血共に注ぎ込んで、今の日本を作ってくださったのは、その人たちだと思います。
「日本男児」として、「大和撫子」として、この国を愛し、この国のためにすべてを献げてくださったことは変わらず、この国を守ってくださいました。
それでも、まだこの国の戦争は終わっていないようです。この国はいつまで経っても、「敗戦国」のまま、「戦争犯罪者」のままです。
色々問題もあり、暗殺されるほど憎まれていたとしても、安倍首相の「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」という言葉は、本当に心に響きました。
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