長生きは幸せなのか?

【新改訳2017】創世記
5:29 彼はその子をノアと名づけて言った。「この子は、【主】がのろわれたこの地での、私たちの働きと手の労苦から、私たちを慰めてくれるだろう」

『彼』とは、ノアの父親のレメクである。ノアを生んだ時には、182歳だったとある。その後、595年生きて、777歳(ラッキーナンバーですね)で死んだと記されている。
現代で、考えるとありえないと思い、作り話だと言う人も多いだろう。でも、この後のノアの洪水の時、天の上にあった水(天地創造の経緯の中にある)が落ちて来たと考え、その水が太陽風を大幅に軽減していたから、人間の寿命は驚異的に長かったとする科学者もいる。

それでも、レメク(強い者の意)は、嘆いている。
最近、日本人の寿命も伸びた。百歳を超える人も多い。そんな中で、「長寿は本当に幸せなのか?」という疑問がわく。
アルツハイマーなどの認知症の話を頻繁に聞くし、身近にも聞く。胃瘻などをして、意識もなく、ただ生き続けているという話や「早くお迎えが来てほしい」と嘆く、施設の利用者さんの話など、身につまされる話も多い。
信長ではないれど、「人生50年」と言われた時代から考えれば、もっと長く生きたいと思うのは当然かも知れない。私も65歳になる。50歳を超えたからこそ、理解できたものも多い。
仕事もなく、必要ともされず、むしろ邪魔者扱いされるのなら、早く天国に連れて行ってほしいと思う。
この世にいて、やりたいことがあるのなら、生きていたいだろうけれど、やりたいことがなく、ただただ生きていくのが辛くなった時、自由に死ぬこともできない。
レメクは言う「のろわれたこの地」と。この後、ノアの洪水が起こり人類はノアの家族以外はみんな死んでしまう。これが「慰め」なのだとしたら…。

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