パックス・アメリカーナの夢?

 トランプさんの頭の中を理解するのは、とても難しいような気がする。そんな中でこの「パックス・アメリカーナ」という言葉が頭をよぎった。もとは「パックス・ロマーナ」とか「パックス・ブリタニカ」とか言われていた「ローマの平和」とか「イギリスの世界制覇」みたいな感じなのかと思うが、第二次世界大戦でもっとも功績のあったアメリカによる世界支配的な雰囲気を感じさせる。
 アポロ11号が月の石を持ち替えった頃が一番立派だったのかも知れない。
 1ドル360円の固定相場が変動相場制になった頃から、アメリカは衰退して、ベトナム戦争の敗北以降、アメリカの輝きは薄らぎ、バブル崩壊とリーマンショックでアメリカは暗く沈んだ国になった。
 軍事力だけを背景にして、ものを喋れば、やくざやマフィアと変わりない。
 自分の国の労働者の費用をケチって、低賃金の海外で商品を作っては低価格のものを売って儲けてきていたものが、結局国民に入るはずの給料が海外に流れて、今経済はガタガタ、国内の労働者を守るといって、関税を引き上げてみたところで、焼け石に水でしかないし、物価高に悩ませるだけだろう。国内産業を軍事に絞っているので、他の物を作る技術も産業もない。
 海外の国に、アメリカ国内への投資をと脅しているが、アメリカ人がこれまで謳歌してきた「古き良きアメリカ」はもう返ってこないだろう。
 自由経済と言いながら、結果的にはアジアを植民地か奴隷として扱って来たつけが回ってきている。
 ロシアの発想も、中国の夢も同じかも知れない。
 本当に豊かになるためには、世界中が豊になるしかないだろう。自国だけの豊かさを求めてみても無理な相談だと思う。

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