モラルハザード三兄弟

 「モラル」とは何だろう? 「モラルとは、人が現実社会において守るべきとされる規範のことです。善悪の判断をともなう個人の感性であり、法的な拘束力はありません。」など、ネットで調べると出てくる。法的な拘束力がないということは、憲法の下にあるわけではないように思われる。
 それなのに、かなりの拘束力というか、束縛力があるように感じる。「女はおとなしく」とか、「素直でいい子で」とか、「先輩には敬え」とか、「年寄は大事にしろ」とか…。でも、よく考えてみると、前近代的というか、戦前の価値観がむしろ多く残っているように感じる。それは、現代では「ハラスメント」と呼ばれるものになっているのではないだろうか。
 憲法の下にない、法的拘束力はないとしながらも、憲法の精神に沿っていなければ、やはりハラスメントであろう。
 トランプ プーチン 習近平という国家元首のような人たちが、平気で嘘をつき、まるで子どものようにわがままをいい、好き勝手に国を動かして、世界に脅威を与えている。この人たちを「道徳性の高い人物」であるとは思えない。「モラルハザード」を引き起こしている。
 彼らの「モラル」は私たち日本人が感じている「モラル」とは違うと思うが、「○○ハラ」と呼ばれている行為が彼らのモラルとよく似ているように思う。
 「モラル」という言葉で同じもののように見せているが、戦前と前後のモラルは明らかに異なる。戦前のモラルは、大日本帝国憲法の下にある「帝国主義」のモラルであり、私たちの戦後のモラルは、日本国憲法の下にある「民主主義」のモラルである。
 現代では、年寄りや親でも、会社の社長や上司でも、年齢や立場が上であるからと言って、尊敬し、敬い、従わなければならないということはない。正しい者に従うべきであり、無理強いをしてくる者に従う必要はない。
 現代の「モラル」は、憲法の「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の三原則に従っていなければならない。
 「○○ハラ」は、「個人の尊厳を無視し、人権を犯し、暴力をもって、強制してくるものである」。そのほとんどが、戦前には肯定されていたようなものだったのだろう。
 トランプ プーチン 習近平等のやっていることは、「民主主義」に反している。それが、世界に害毒をまき散らす「モラルハザード」を引き起こしている。

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