
今衆議院は、少数与党で予算を通すのも大変だった。日程までに予算が通らなければ…ということを随分と言っていた。でも、多数与党で、毎年毎年同じような予算が通り、何といっても議論さえなされないような状態が長年に亘って続いていた。
小泉さんが農水大臣になって、お米の価格が少し下がったに見えたけれど、備蓄米が無くなったら、相変わらず高いままだ。それでも、少数与党でなかったなら、備蓄米の放出も、随意契約も、そもそも江藤農水大臣が変わることもなかったのではと思う。
「少数与党」の方が、国民の声がよく反映されるように思えた。
「巨人・大鵬・玉子焼き」が子どもの頃のベスト3だったように思うけれど、「勝てば官軍」的な状態そのものが、「民主主義」ではないのだと思う。
「キリスト教は民主主義ではない」と言われるが、その通りだと思う。しかし、その正統性よりも弊害の方が大きい。キリスト教もカトリックしかなかった時は、絶対的な権威をもって世界を支配し、ろくでもないことを散々して来た。その姿はカルトと変わりがない。会社も企業も大学も宗教団体も国家体制も「一党独裁」的な「独裁的組織」は、判断も早く、大規模な行動も取れるだろうが、ほとんどは、既得権益を握った者たちに有利に働き、選択の自由もなく、格差も大きくなり、非人道的で暴力的なもの(現代的には『ハラスメント』)になってしまっている。
少数与党であったからこそ、お米の値段が多少でも下がったかも知れないが、多数与党になれば、再び既得権益を持った者たちによる寡占独裁的市場になり、是正されることは期待できない。
「物価を下げる」とか、「給付金を配る」とか、「税金を下げる」とかは、「少数与党」だからこそ、出てきている話で、多数になれば引っ込んでしまうだろう。
「多数による独裁」など、もう必要ない。国民の声が素早く反映される体制を願う。
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