自民党大敗誰のせい?

 参議院選で自民党は大敗した。衆議院選挙と都議選と三つ負けた。その責任は総裁だった石破さんに全責任があるのだろうか?
 都議選の前から、「自民党反対」デモも起こっていた。それは、参政党などが出てきたのもあるかも知れないが、戦後80年の節目に、戦後の総括として振り返った時、主に自民党による政治がなされて来たこと全体に対する不信感としての声のように思う。
 「裏金疑惑」などの政治資金の問題は、戦後延々と続いて来ていた。そして、戦前の反省としての「帝国主義」「国体護持」「天皇制」などに対する回帰への危機感。バブル崩壊、リーマンショックなどによる「ロスジェネ世代」などの「貧富の格差」等々。
 「不満の噴出」なのではないだろうか。そして、何かが噴き出すことで、あれもこれもと憤懣が爆発しているように思える。
 「おかあさんになりたい」は、専業主婦の人たちの不満のように思える。「働かない女性」とでも言われていて、バカにされているように感じるのではないだろうか。それにしても一人の子の子育て給与が「一月10万円」とは少し安いようにも思えるけれど。
 小泉農水大臣の「お米の値段を下げた手柄」は、参院選に反映されなかった。すでに、「焼け石に水」状態だったのだろう。
 田中角栄さんやリクルート事件などの賄賂問題や金権政治は、今も企業献金や裏金で残り、中曽根さんあたりの「日本列島浮沈艦空母説」や相変わらずの靖国参拝などの「大日本帝国回帰」や「憲法改正」などの右翼的な思想等々、今の日本には全く似つかわしくない思想・信条に、若い世代はもううんざりしているのではないだろうか。
 「ジャパンファースト」は、「帝国主義回帰」ではない。今の現役世代の本当の幸せを考えてほしいという声なのではないだろうか。それは「右傾化」ではなく、戦後の「日本憲法」における「平和・自由・平等」の本当にあるべき「理想的な日本」であって、決して「戦前の日本」ではない。
 自民党の人たちのいわゆる力のある人たちも、長年野党でやって来た人たちも、どちらも言っていることや言い争っていることが、今の若い世代の人々の思いから完全に乖離しているのだと思う。
 新しくできている新党も、「昔に帰ろう」なんて言っていたら、簡単に見捨てられるし、「奇をてらう」ような政策もすぐに底が見えて怒りを買うだけだと思う。
 戦後80年を振り返り、正しく反省し、「新しい日本」に生まれ変わるチャンスが来ているように思う。

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