
 「ちょうちょ」って、なんて可愛らしい名前でしょうか。英語では「バタフライ」で、水泳のポーズの方が先に入ってきた成果、クジラが波を打つイメージが重なって、とても重量感と迫力があるイメージで、フワフワとした軽やかで、風に振り回される哀れさは感じられません。フランス語の「パピヨン」は妖艶なイメージで、むしろ「蛾」のようで、「女郎蜘蛛」のような、毒さえ持っているようなイメージが重なります。
 それに比べて「ちょうちょ」とは、なんと愛らしい響きの名前でしょうか。オノマトペのような感じで、名前という感じが薄いような。でも、ひらひらと飛ぶちょうちょのイメージはまさに「ちょうちょ」ですよね。
 「ちょう」は「手」のことのようで、お手洗いにある「手水(ちょうず)鉢」の「ちょう」だと思うし、「イチョウ」の「ちょう」の手の形をした葉っぱということだと思う。本来は「黄手」と書いて「いちょう」だと思います。
 ちょうちょは、古典では「てふてふ」だった思います。「てふ」と書いて「ちょう」と読む、と習ったかな。漢字で書くと「手手」となるのでしょうか。
 手を振るのは「さよなら」の合図なので、ちょうちょの飛ぶ姿は、別れを表しているように見えて、動きは華やかなのですが、淋しい気持ちになります。

  
  
  
  
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