悪魔の飽食

 この本を読み始めた。以前から噂として聞いていたが、読むのは初めてである。読み始めて、あまりの残忍さに気持ち悪くなった。人間の狂気というものを感じた。
 それが、私たちの親や祖父母や曾祖父母の世代の人たちが実際にやったことだったのだということに何よりも衝撃を受けた。秘密裏にということではあるが、国民総動員、一億総玉砕と言われていたので、国民すべての責任となるだろう。

 この本は、人体実験の繰り返しを知らせている。
 『人体実験』という言葉を聞くだけで、気持ち悪いと思うが、それを約十五年の歳月をかけて三千人以上の『人間』に行ったということに驚きを隠せない。こんなに長期間に亘り、三千人もの人間を残酷の極みとも思える手法を尽くして、殺したのである。一時、気持ちが動転してとかではない。冷静に知的に必要性をもって、人間を切り刻んだのである。
 それも、一般市民と呼ばれる人や軍人や医者や医療従事者としても高い知性を持った人たちがである。
 ナチスドイツのホロコーストと何も違いがなく、同等かそれ以上に残酷・残虐な行為だと思う。

 そして、この本は写真の誤用が元で一度絶版になっていたそうで、角川出版が新たに出版したということが書いてあった。本当によくも出版をしてくださったと思います。
 角川出版は最近の私にとっては「冒険者モノ」のアニメ制作会社くらいにしか思っていませんでした。子どもの頃は立派な出版社で、「角川文庫発刊に際して」という素晴らしい「出版の宣旨」を思い出しました。角川春樹氏に対する評価も一気に変わったのだと思います。
 そして、森村誠一氏には本当に感謝をしなければならないと思います。たくさんの反対や嫌がらせなどもあったそうですが、私財を投じて、この真実を明らかにしてくださったことには本当に敬意を表さなければならないのだと思います。
 色々な意見もあるのだと思いますが、今では『事実』として広く受け入れられ、理解されているということは、日本国民として誇りに思います。
 戦争責任に対して、真正面から向き合い、潔く受け入れ、反省し、世界平和貢献のために奉仕をしている。
 今回のイスラエル・アメリカによるイラン攻撃も問題に対しても、日本は解決のために尽力するのだと思うし、これまで戦争・紛争にも中心的役割を担って、停戦に向けての働きかけをして来たと思います。
 それは、日本国民としての栄誉ある姿だと思います。

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