共産主義(ユートピア)?

子どもの頃「共産主義」はユートピアだった。今はできないだろうけれど、学校の先生が教壇から共産主義がいかに素晴らしいものであるかと、何人も何度も話してくれた。階層社会や一部特権階級がある社会を「みんな平等で自由な社会にする」と、言っていた。社会構造の進化はいずれ「共産主義国になる」とも言っていた。学生運動が行われ、デモが盛んにおこなわれ、労働組合が作られていった。資産を持たない「無産者階級」も奴隷のようではなく、市民として自由と平等を享受できると言われていた。
でも、当時から、きな臭さははあった。「内ゲバ」や「総括」や「粛清」等…。同じ主義、同じ思想を強要され、全体主義が推し進められた。結果、意にそわない者は消し去られた。それは、独裁主義への道と等しかった。
「共産主義」は理想的なものだったと思う。しかし、今の世界の現状を見て、共産主義国家へ進むことは無理なように思う。殆どすべてが「共産主義」とは真逆の「独裁国家」になっている。
悲しいことはその反対の資本主義国は段々と「独裁国家的」になっていることだ。
人間の本質は「罪人」である。それには、いろんな意味が含まれているだろうが、王、皇帝、殿、総督、総統…になりたい。行きつく先は「神になりたい」或いは「都合のいい神がほしい」かも知れない。
どんな素晴らしい理想を掲げ、主義を主張しても、実現するものはほんの僅かしかないかも知れない。
それでも、理想を掲げ、夢を持ち、より良い社会を願い、求め続けることは大切だと思う。たとえ、世の滅びが決定していたとしても。

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