大晦日になると年越しそばなるものを食べる。「何でそばなん?」と、人間国宝になった太田先生に聞いたことがある。「香川なのだから、『年越しうどん』でいいんじゃないの?」
「香川では年越しうどんを食べてるみたいだね。ボクは岡山出身だったから、そばを食べていた。でも、そのそばの中にうどんを何本か入れていたんだよ。」
「どうしてですか?」
「そばはプチプチと切れるから、『禍』が切れるということで、うどんは切れないから『福』をつなぐということみたいだったよ。」
「つまり、禍の方が圧倒的に多くて、福は少ないんですね。香川では、福を全部つなぐってことですかね。禍のそばは入れないんですね。」
たわいのない話だったけれど、「禍を畏れる」思いが強すぎるように思った。
香川のように、「年越しうどん」を食べて、祝福をつなげると考える方がいい。
でも、私はそばが好きだから、年越しは「そば」を食べたい。
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