
こんなデモをしているとは知らなかった。テロップには、「財務省・ 厚労省解体デモ」と書かれているが、このデモのことを教えてくれた人の話だと「自民党打倒!」がトップにあった。
私の世代では、「自民党打倒!」なんて、当たり前中の当たり前に主張をしていたのが、「過激派」と名付けられた(多分自民党がそう呼んだのだろうけど)、共産主義革命を標榜する学生運動の延長線のようなものだった。
それが、今回のデモの中心は「見捨てられた世代」の人たちのようだ。
彼らにしてみれば、自分たちの悲惨な状況を作ったのも、そこから救い出してくれないのも、すべてそれまでの「与党(民主党の時代もあったが)」だった政治の中心者であり、それはイコール自民党という理屈になっているのかも知れないと思う。
そして、その憤懣と怒りが爆発した。
当然のことなのだろう。「見捨てられた世代」とか「就職氷河期」とか「棄民世代」とか呼ばれ方は違うが、そうした「世代」の人たちが歴然と存在していたことを意味している。他の世代の人たちからはかなり不利な世代であり、幸せを共有できなかった世代であることは確かだろう。結婚や新居や旅行など楽しむこともできず、自分のしたいことや趣味さえも手に入らず、今現在も過酷な労働と低賃金を強いられている。
それが、今年就職した新入社員の方が遥かに高い給料を手にする。
「あなたたちの時代は仕方がなかったのだから、誰が悪いわけでもないのだから、『おとなしく』『怒らず』『黙っていろ』」という、話にはならない。
多分、論理も論点の理屈も合わないように、報道関係者は言い、「自民党打倒!」のテロップさえ流さない。大手メディアを信用しなくなるのも仕方がない。
自民党もフジテレビもNHKも与党の政府も信用ならない。誰も自分たちの声を聞いてくれない、届けてくれない。
声にならない声が、声になった時に、世界が変わる。
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