「愛してる」って言えますか?

 神学生の時に宣教師の先生が英語を教えてくださった。その先生の家に遊びに行った時に前から疑問だった「like」「love」の違いを教えてほしいと尋ねてみた。すると、「試してみたらわかるわ」と言って、小学二年生のお嬢さんを呼んでくれた。それでその子に、「I like you.」と言ってみた。するとその子は「Thank you!」と言って、笑顔を作ってくれた。それに気を良くして、私は「I love you.」と言ったら、急に動きが止まり、みるみる顔が真っ赤になって、身体を翻して、走って逃げて行った。
 「わかった?」と聞かれたので、「はい」と答えたが、あまりの反応にビックリした。「love」には、恐るべき破壊力があるのだと判った。
 ギリシア語は、「アガペー」と「フィレオ」と「エロース」の3つの「愛」を表す言葉がある。しかし、聖書には「エロース」という言葉は出てこない。「エロース」は今の日本では「エロ」と言われて、スケベでエッチな性愛を指す言葉になってしまっているが、元々は「憧れる愛」を指す。弟子が先生に対して、素晴らしいと感じ、先生のようになりたいという憧れの愛を意味している。フィレオはフレンドになった「友愛」で、アガペーは「神の降り注ぐ無限の愛」を意味している。
 日本で使われている「愛している」は、告白か結婚前後男女の間でしたかほとんど使われていない。つまり「性愛」しか、「愛」がないようにさえ思える。
 今はたぶん「love」は「大好き」と訳されていると思う。でも、「大好き」と「愛してる」は違う。
 ぜひとも、大切な人には「愛してる」と言ってほしい。それが、親でも、兄弟姉妹でも、友達でも、仲間でも…。
 「大好き」ではない「愛してる」の意味と感情を知ってほしい。

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