どうしてパンダを返さなければならないの?

 パンダは中国からの借り物だということは、来た頃から聞いていた。それでも、日本で生まれた子どもが17頭ほどいるというのに、それをすべて返さなければならない理由がわからない。「その地で生まれたものはその地のもの」だと思う。中国に所有権があるらしいけれど、それは中国で生まれて、中国で生息していたからだろう(元々、人の手を借りることなく)。どういう理由で、中国に来たのかの理由などわからない。理由が何であろうとも、その地で生まれたものはその地のもので、その地の人々が「保護育成した」のなら、いよいよその地の人々のものなのではないだろうか。
 日本で生まれ、育てられ、日本の人々に愛されて、見守られて来たパンダは日本のものであると「所有権」を主張してもいいように思う。
 「パンダ外交」ということが目的なら、それは「日中友好」が目的だと思う。無慈悲に返還を執行することで、日中友好にはヒビが入ったことだろう。
 「中国とはそういう、情けも人の悲しみもわからない国なのだと」感じてしまう。残念なことに思う。
 私は、特に動物が好きなわけではない。パンダの可愛さがわからないとは思わないけれど、それ以上にパンダを愛している人たちやこれまで大事に見守り、育み、楽しみ、喜んで来た人たちの思いの方が、痛々しい。「人の思い」を傷つけ、苦しめることはやめてほしい。パンダを愛して来た人たちの思いが、心を締め付けて来るように思う。

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