原爆が落ちた日から79年が経った。平和式典は今日も続いている。「核兵器廃絶」ということが、メッセージの中に何度も出て来る。「戦没者の慰霊祭」だけではないことを今年も感じる。
松井市長の言葉の中に『この地に立てば…』という言葉があった。それは本当だと思う。
私は広島の大学院にいた頃、近くを通りかかった折に、平和公園を訪ねた。いつでも入れる場所。広島の日常生活の隣にこの平和公園はある。平和公園に足を踏み入れ、慰霊碑に近づくにつれ、日常は消え、1945年8月6日の日へと引っ張られていくように感じた。「シーン」とした空気に包まれ、それが体の中にまで沁み込んで、心の奥底まで届く。次に人々の痛みや苦しさを訴えるうめき声、わめき声、泣き声が聞こえて来る。広島市街地の炎と火に焼けた叫び声に押しつぶされそうになる。
われに返ると、静かに慰霊碑があり、平和の火が燃えていて、その先に原爆ドームがある。
被爆地の痛みは消えない。核兵器の最後の一個が取り去られ、世界中の人々が平和共存できる日まで。
そのために、毎年心を新たにして、「平和への一歩を 今 踏み出します」。
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