異端(カルト)から異教へ

  「統一教会」は、「世界統一神霊協会」のことを指すが、現在「世界平和統一家庭連合」と改称している。「旧統一教会」とか「家庭連合」と呼ばれているが、そもそも「統一教会」と略称していることに悪意を感じる。「統一協会」と略称すべきだろう。
 確かに、「教会」には「天理教『教会』」もあるから『教会』という言葉が即キリスト教会を指すとは言い切れないが、天理教の幹部?が、同志社の神学部に行き、神学を学ぶ過程で、『教会』という名前を天理教の中で使うようになったと聞いた。
 しかし、「統一教会」は「統一協会」と略称すべきであり、キリスト教界は、キリスト教とは認めていない。わざと混同するように「統一教会」と略称して、却ってキリスト教と誤解させ、被害を拡大したようにさえ感じる。
 「世界平和統一家庭連合」と改称したのは、すでにキリスト教ではないということを認めたからなのだろう。
 当初、文鮮明は自分のことを「再臨のキリストである」と言っていた。しかし、彼がそんな者であろうはずもなく、キリスト教に無知な日本人が騙されたのは、無知ゆえのことでしかない。しかし、統一協会への批判がみんなの知るところとなり、「世界平和統一家庭連合」と改称もし、死んでしまった教祖の代わりに、韓鶴子が教祖になる時に、一つ上の立場を手に入れるために「マザームーン」を名乗り、「キリストの母親」の立場としたのだろう。
 しかし、これには前例がある。カトリックの中で、どう考えても異端審問に引っ掛かるであろう「無原罪マリア」とか「マリア被昇天」とかの教義をでっちあげて、マリアを『聖母』として崇拝したことだ。
 確かに、マリアは立派な信仰者であり、キリストの母親であったことは確かであるが、その後ヨセフとの間にたくさんの子どもをもうけた、「永遠の処女」ではなく、普通の女性であり、キリストの伝道の時に疑いを持ち、その活動を妨げるようなことまでしている。『聖母』というには、あまりにもお粗末である。
 しかし、現在でも、この『聖母崇拝』は残っていて、キリストを凌駕するほどの立場を持たせているのはいかがなものかと思う。
 結婚できない司祭のアイドルとして祭り上げられたものか、或いは、ギリシア・ローマ神話のアフロディーテかビーナスを模した「偶像礼拝」だろう。その源流は「アシュタロテ」という中東で広く信仰された「豊穣の女神」だろう。旧約聖書の中では、厳しく排除するように言われているものが、コッソリとカトリックの中に忍び込んだように見える。
 世界平和統一家庭連合は、聖母マリア崇拝の韓国版だと考えられる。
 中世ヨーロッパなら、異端審問に引っ掛かり、魔女と結論づけられ、火あぶりにされる対象だろう。
 しかし、「魔女狩り」には多大な問題があり、魔女としたジャンヌ・ダルクを聖女に列聖しているような有様だ。
 そんな旧統一協会が、日本国の価値ある素晴らしい女性たちを人身売買よろしく韓国人男性にあてがって(当時韓国人男性は日本人女性と結婚をする場合は150万円ほどの献金をしたと聞く)、儲けたお金から多額の献金と支援をもらって来たのが、自民党であり、その恨み(歪みはあると思うが)から銃撃されて死んだのが安部元首相である。
 韓鶴子が逮捕されたらしい。もっと早く逮捕されていれば、被害を抑えられただろうし、統一協会を正しく取り締まっておけば、銃撃事件も回避できたと思う。

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