朝日新聞の集金さん

 今朝の朝日新聞の「be」の「いわせてもらおう」に、新聞の集金さんの話が出ていた。それで、私も思い出した。
 伏見に来て、お金があまりなかった頃、新聞を取るかどうしようかと悩んでいた。はじめの頃は無料で配布される「リビング」で我慢していたが、やはり新聞を読みたいと思って、京都なので京都新聞を取っていたが、子どもの頃から朝日新聞を読んでいたことや全国紙の方に興味があったのと、「天声人語」が外せないと思って、朝日新聞に切り替えることにした。それで、いつでもやめられるようにと思って、一年契約にした。すると一か月分タダにしてくれるという。それに味を占めて、毎年契約を更新していた。そんな関係からなのか、毎月新聞の集金員の方が来られた。
 高齢の女性の方だったので、心の中では「おばあちゃん」と思っていた。そのうち時々お話をするようになった。他愛のない世間話だったが、段々と個人的な話をしてくれた。
 御主人の話やご主人の病のことや回復したことや、その後のこと等々。その度に、「お祈りしておきますね」というと、笑顔になって、安心して帰って行かれた。
 話を聞いていると、どうも天理教の方のようだったけれど、うちがキリスト教の「教会」ということだったので、同じ「教会」ということに親しみを感じられたのか、「教会」という言葉がお話の中によく出てきた。
 それで、おばあちゃんのお仕事を奪うのもどうかと思って、振り込みの手続きの催促が何度も来ていたけれど、無視し続けた。
 自転車も電動自転車に買い替えて、頑張っておられたけれど、ご主人もなくなり、体力も落ちて来て、「もうできないから、辞めることにしました」と話してくださって、終わりとなった。
 人の縁というのは不思議なものでもあり、温かいものでもあり、儚く切ないものでもある。今も時々思い出しては息災をお祈りする。
 (上掲の写真はネットからで、この方は配達員の方なのかな…)

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