桃太郎

 香川大学にいた時に先輩たちから『桃太郎』の話を教えてもらった。
 桃太郎は岡山と香川の話なのだと。岡山では今でも『きび団子』が名物として売られている。岡山には『吉備』という地名の場所があって、そこにいた国司の菅原道真が香川に派遣になって、やって来る途中に『女木島』(大きな洞穴があって海賊の陣地だった。連れて行ってもらったことがあります)に住んでいた『海賊=鬼』を退治して、香川の『鬼無』という地名の場所に落ち着いた。だから、地名が『鬼無』となったのだと。どこまでが本当のことかはわかりませんが。
 だから岡山だけが、桃太郎伝説から、『きび団子』も『桃の生産地』として有名になるのはおかしいという話だった。せめて、途中でうどんの一杯でも食べる話を入れてほしかったようです。
 元々、昔話だったものを「戦意発揚」ということで、忠義だとか勧善懲悪だとか色々と混ぜて、明治政府が小学校の教科書に載せたのだとか。
 勧善懲悪と言えば、水戸黄門だけれど、ちょっと考えたら、黄門さんが桃太郎で、格さんが犬で、助さんがサルで、弥七かお銀さんがキジという感じなのですかね。そして、その水戸黄門に似ている現代の「異世界転生冒険者もの」が、やはりそっくりで、獣人やドワーフやエルフを容易に受け入れられるのも桃太郎のお陰かも知れませんね。
 そして、桃太郎の話には、桃太郎は家にいた時は大層な道楽者で、おばあさんにものを投げつけたり、働かなくてだらだらしていたりというとんでもない人間だったというものもある。
 転生もので、陰キャやニートやいじめられっ子が転生して、最強だったり、英雄になったりというのも、桃太郎や水戸黄門あたりが元になっているのですね。時々黄門さんが見せる頑固で意地悪で酔っ払いなども必要なのでしょうね。
 今ロシアでは、学費が払えなかったり、成績の良くない学生が戦地に送られていると聞いた。学校で不振でも戦場に行けば英雄になれるというのは、桃太郎と同じかも知れない。
 戦場で一発逆転を狙えるというのは、『豊臣兄弟』の百姓からの大出世というのとも共通しますね。
 『敵』とか『魔物』とか『鬼』と言えば、殺してもいい対象になるのが、コワい。「悪の組織」とか「鬼畜」とか「テロ組織」と言えば、抹殺してもいいとなるのが恐ろしい。
 ヴァイオレット・エバーガーデンの中で、ヴァイオレットが「私の殺した人も誰かの愛した人だった」というようなことを言っていたように思う。
 戦中は「鬼畜米英」だったが、戦後のアメリカ人は愉快な紳士だった。

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