人生とは?

 こんな大きなテーマについて何かを書いてもいいような年になったのかと思う。でも、小学生の頃にも「人生」とか「生きる」とかって何だろうと考えたことはある。それらは、年を取るに従って、過去を振り返る機会が増える度に考えることが多いテーマなのではないかと思う。
 最近は人生とは「体験とその記憶なのでは」と思うことが多い。記憶の中にあるものしか振り返ることもできない。老化して記憶が消えて行くというのはとても悲しいことに思う。忘れてしまったものは消滅したようで、淋しい。
 結局自分という人格を形造っているのは、記憶なのだと思うし、その記憶は実体験の影響が大きいとは思うけれど、テレビや漫画や人から聞いた話や色々な情報も決して小さなものではない。そうした体験や情報の積み重ねが自分という人格を形造っているように思う。
 面白いのは「過去は色褪せるもの」だと思っていたけれど、案外生々しく、はっきりと思い出せることと、若い頃の体験はとてもリアルで、強く印象付けられた記憶は鮮明なものも多い。そして、その時のドキドキしたり、ハラハラしたことを追体験するようなことも多い。それらはとても大切な宝物のような想い出なのだと言える。
 ただ、ところどころ修正をした方がいいところもあるように思う。
 注射を打たれるというのはとても痛くイヤな想い出だろう。後、歯医者さんとか。あまり思い出したくないものも多い。でも、それらは「悪」ではない。「必要なこと」で「大切なこと」なのだ。
 そんな記憶がたぶんいくつもあるのではないかと思う。誰かとのやり取りの中に「誤解」と言えるようなものもある。その誤解のせいでその人との関係が壊れたり、無くなったりしてしまったものも案外に多いように思う。今更取り戻せないものだろうけれど、せめてその誤解を修正だけはしておきたい。
 あの時あの子は酷いことをしたのではなく、正しいことをしてくれたのだ、と思い直すだけでもいいように思う。その人に会ってお互いに修正し直すことはできなくても、せめて自分の中の誤解だけは正して、心の中で謝っておくことも必要な気がする。
 それは短くなった今後の人生でも、少しでも修正して、平安なものになるのではないかと思う。
 後悔の多くは、取り返しはつかなくても、それを訂正して取り込むことで少しはより良い人生に繋がっていくように思う。

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