十字軍(クルセード)

 ヘグセス米国防長官は、白人至上主義者であり、「アメリカン・クルセード(アメリカによる十字軍)」の中で、「キリスト教徒は妥協なき米国主義の剣を手にイスラム主義を押し返さなければならない」と主張していると、昨日の朝日新聞の記事にあった。
 トランプさんの神格化や救世主化やキリスト化もいっぱい出て来るが、この人たちとこの人たちを支援している人たちがまともなキリスト教徒だとは考えられない。
 アメリカ人(欧米人)は「十字軍」が大好きなのだと思っていたが、ここへ来て本当にそうなのだと思える。
 ちなみに、うちの教団も神学生が最終学年でいくつかの教会を回ってお手伝いをするときなどに「クルセード」という言葉を使っている(いた?)。私はこの十字軍が大嫌いだ。十字軍遠征を「神の正義」と言い張って来た欧米のキリスト教がまともなキリスト教だったとはまったく思っていない。
 中世ヨーロッパのキリスト教は最も恥ずべき時代だと思う。「魔女狩り」とか「初夜権」とか「ガリレオ裁判」とか「免罪符」等々もろもろの教会権威と迷信じみた教えに酔いしれて、人々を抑圧して来た。その中でも最悪なのが十字軍遠征だろう。
 キリスト教が白人至上主義を主張しているはずがない。イエス様はユダヤ人で、モーセもアブラハムもペテロもパウロも白人ではない。アラブ人とほぼ同じ種族だ。兄弟姉妹の関係にある。アブラハムは現在のほぼイラン人だろう。
 十字軍遠征は近親憎悪に近い。
 イギリスのピューリタンがアメリカへ渡って、「キリスト教ユートピアを建設する」という理想に燃えてしたことは、ネイティブアメリカン(かつて無知故に『インデアン』と呼んだ)をダマし、虐殺した「西部劇」的所業で、これらを栄光のアメリカと思い込んでいることが愚かしい。知性も理性も人間性さえも疑わしい行為を「グレートなアメリカ」だと言っている時点でキリスト教でも、クリスチャンでもない。
 イスラム教を敵視して、キリスト教の優位性を主張してみたところで、正当性の保証にはならない。
 「マリア崇拝」をし、「イコン(アイコン)」を拝み、キリストの像を作り、絵を描き、巨大教会を建設し、それに向かって礼拝を捧げているのでは、忌むべき偶像礼拝と変わらない。
 まして、「白人至上主義」などキリスト教の教えにはまったく存在しないし、「白人」などという忌まわしい言葉は聖書には出て来ない。
 今のアメリカは、プロテスタントの盟主国であるドイツでヒットラーが生まれた様子と極似しているのではないだろうか。

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