「水飲み鳥」の想い出

 とても暑くなって来ましたね。この時期になるとなんとなく思い出すのが、この「水飲み鳥」です。うちにあったのは、頭が青かったような気がしますが、頭の紅いのもネットでは出てきますね。
 この鳥を父が買って来てくれた時にはとても面白くて、毎日長い時間見ていたように思います。
 妻に話すと、「どこにもあったね。」と言っていました。確かにあちこちで見かけたように思いますし、アニメやドラマの中にもよく登場していたように思います。一世風靡したのではないかと思うし、昭和を代表するおもちゃだったように思います。
 「永久機関なのか?」という議論もありましたが、周りの熱をもらって動いているようで、永久機関ではないと説明を受けたように思います。
 可愛くて、青色をした液体が徐々に昇って行って、頭まで来るとお辞儀をして水を飲みます。この繰り返しをいつまでも眺めていました。
 うちのは頭が青かったし、中の液体も青かったように記憶していますが、赤い液体だったらまさに「頭に血が上って」、顔を逆向きに付けておけば、ひっくり返るという感じなのにと思っていました。
 ある時、お尻の丸いところが左右に揺れているのが改めて気になりました。頭が揺れているのだから当たり前と言えば当たり前なのですが、手で握って止めたことがありました。すると驚くことが起こりました。青い液体が勢いよく頭の方へ上りだしたのです。そして、頭がいっぱいになり、お尻の液体が空になって、泡がボコボコと沸いているように見えました。壊れたと思ってびっくりして、手を離すと勢いよく頭を水の中に突っ込んで、元に戻りました。生き返ってくれて良かったと思いました。
 人というのは、安心すると先ほどの恐怖を確かめたくなって、何度も握ってみました。
 それで、周りの熱をもらっているということの確認ができました。そんなことが、科学への興味にもなったように思います。中学で科学部に入った遠因にもなっていたのではと思います。
 最近はあまり見かけませんが、今更というのもあるけれど、今の時代には似合わなくなっているのでしょうか。あのユラユラと揺れる様子が何かイライラを募らせそうな気がします。もしかしたらクーラーの効いた部屋では動かないのかも知れません。
 バンコ(うちでは縁台をそう呼んでいました)に腰かけて、蚊取り線香の匂いの中、うちわで扇ぎながら井戸水で冷やしたスイカを食べるという時代ではなくなったということなのでしょうか。
 ノスタルジーも感じますが、現代の有難さには抗えません。このまま行けば、やはり地球は壊れてしまうのでしょうか。人の手で、お尻を握って沸き立つように頭に血が上って、ひっくり返るのでしょうか。

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